【 改修工事前 】
『窓の寒さ対策相談会』にご来場頂いたお客様
LDKにある窓が寒く、結露もひどく、また、勝手口ドアに至っては凍って開けられないというご相談を頂きました。
数ある窓の断熱改修方法の中から外窓の交換・内窓の新設・ガラスの交換等、ご案内ご説明させて頂きリビング南面の掃き出しと東面の弓型出窓には内窓の新設を、キッチンにある東面の勝手口ドアは、外壁をカットして既設サッシ枠ごと入替えをする壁カット仕様での窓断熱改修工事のご依頼を頂きました。
既設アルミサッシのフレーム+単板ガラス仕様では、サーモ画像の通り外部の温熱環境により左右され太陽光が当たっているところは高温になり、当らないところは低温になるという状況。
また、上・中・下部のアルミフレーム面やガラス面と内壁面に温度のバラツキがあり最大差20度越えも見られます。
太陽光が射している時、既設窓は熱せられ室内温度の上昇に多少寄与するが、夜になると外気温低下による寒さが部屋内に伝わり、また、室内側の暖房熱も窓から逃げていき、部屋が寒い・窓辺がスースーする・暖房しているのに温まりにくい・結露水が凄い・凍って開かない、などの現象が出ています。
○サーモ撮影時条件
外気温:-1.4度
外部湿度:30%以下
室内温度:11度
室内湿度:45%
午前9時撮影
工事前写真のため無暖房
新日軽製アルミサッシ+単板ガラス仕様(全窓)
【 改修工事後 】
改修工事直後のサーモ画像です。
SP1は、全て内壁面の温度を指しています。SP2以降は交換後の窓廻りの表面温度です(勝手口のみSP6は内壁下部を示す)
設置した製品仕様は、
リビング南面掃き出し:YKKAP製マドリモ 内窓 プラマードU引違いテラスタイプ
クレセント錠仕様 木目ナチュラル(E3) 2枚建て
断熱タイプLowE複層ガラス(ニュートラル系)透明ガラス
W1671×H2165㎜
リビング東面弓型出窓:YKKAP製マドリモ 内窓 プラマードU引違い窓タイプ
クレセント錠仕様 木目ナチュラル(E3) 4枚建て
断熱タイプLowE複層ガラス(ニュートラル系)透明ガラス
W2555×H1142㎜
勝手口ドア:YKKAP製アルミ樹脂複合サッシ エピソード 通風ドア
網付き井桁格子 外観ブラウン(B1)内観ナチュラル(CE)
断熱タイプLowE複層ガラス(ニュートラル系)型ガラス
W746×H2219㎜(ランマ無し)
内窓を設置した2ヶ所は、窓の上・中・下部共に表面温度差がある程度均一になっていました。樹脂フレームを使用しLowE複層ガラスを組み合わせることで外部&内部の熱の行き来を押え、窓辺付近温度の乱高下を抑えます。これにより寒さ対策・窓辺のスースー対策につながります。
勝手口ドアに関してはSP4位置くらいまでは10度以上ですが、ドア下端部は少し低くなりました。アルミ樹脂複合の断熱窓仕様ですが、全部樹脂フレームの方が一枚上手です。しかし、このドア、既設ドアと同じように扉を閉めたまま上下スライドの窓が組込まれており、お客様の使い勝手を考えこの選択をさせて頂きました(全部樹脂フレーム仕様には無い設定です)
○サーモ撮影時条件
外気温:1.3度
外部湿度:30%以下
室内温度:10度
室内湿度:40%
午後2時撮影
工事後写真のため無暖房
【 改修工事後の別日にて 】
工事後から5日後に訪問した時に撮影させて頂きました。
お客様曰く、
掃き出しの内窓は、まだ結露していない。外窓は、全面結露からアルミフレームの下1/3に結露有り 単板ガラスの下部に結露有り。でも、雨戸を閉めると外窓も結露しなかった。
出窓の内窓も外窓の弓型出窓もまだ結露してない(私、少し意外に感じました)
勝手口ドアもまだ凍って開かなかった事は無い。腰下ガラスの下部に結露が見られた。あと鍵廻りにも。
何よりも暖房の効きが良くなった感じがする。暖房を消した後、しばらく経ってもほんのりと暖かさが続き、窓近くにいてもスースーが感じなくなった。という感想を頂きました。
○サーモ撮影時条件
外気温:3.5度
外部湿度:22%
室内温度:15度
室内湿度:35%
午前9時半撮影
暖房を消したあとで無暖房