訪問したお客様宅では、リビングで大半を過ごしていましたが、暖房を入れてもお部屋が暖まりにくく、窓近くは寒く、朝方にはアルミサッシのフレーム部分や単板ガラスの全面についた大量の結露水を毎日拭き掃除されるのが日課だったそうです。
　
　

　現況の窓は、全てアルミサッシ＋単板ガラス仕様です。

　南面掃き出しは、暖房しているので内壁面は23度付近、太陽光が射しているサッシフレーム上部やガラス上部面はオレンジ色になっていますが、窓の中央付近から下部にかけて青々としており温度も低いことが分かります。
　東面出窓も南面同様に太陽光で暖められた上部ほど白・赤・オレンジ色となっていますが、窓下部は青々としています。
　西面トイレの壁面は、赤々としていますが、これは天井の蛍光灯の熱による現象です。窓部分は、３度以下で凍えそうな状態でトイレ内には電気ストーブで暖をとっているそうです。

　お客様と窓断熱改修工事の手段・方法等、色々とお話しをさせて頂いた結果、リビングの和障子は、お部屋の雰囲気に合っており外したくないとの事により、南面掃き出しとトイレには、空きスペースに内窓追加を、東面出窓は、和障子をそのまま使用した真空ガラス スペーシアへの交換で仕様決定し工事のご依頼を頂きました。

◎サーモ撮影時状況
　外気温6.6度　外部湿度30％以下
　リビング：室温19度　湿度40％
　トイレ：未測定
　サッシ枠＆障子共アルミフレーム全体に結露水有り
　単板ガラス全面に結露水有り
　暖房器具：石油ファンヒーター＆加湿器使用

◎取付製品仕様
　リビング南面：YKKAP製マドリモ 内窓 プラマードU引違いテラス戸
　　　　　　　　クレセント錠仕様　木目ナチュラル色(E3)
　　　　　　　　W1660×H1973㎜×１set
　　　　　　　　断熱ＬｏｗＥ複層ガラス(ニュートラル系）透明ガラス
　リビング東面：日本板硝子製真空ガラス スペーシア
　　　　　　　　透明ガラス
　　　　　　　　Ｗ621×Ｈ1085㎜×4枚
　トイレ西面：YKKAP製マドリモ 内窓 プラマードU引違い窓
　　　　　　　　クレセント錠仕様　木目ナチュラル色(E3)
　　　　　　　　W696×H398㎜×２set
　　　　　　　　断熱ＬｏｗＥ複層ガラス(ニュートラル系）型ガラス

◎サーモ撮影時状況
　外気温8.7度　外部湿度30％以下
　リビング：室温15度　湿度55％
　トイレ：未測定
　工事中のため全室無暖房です

　工事後のサーモ写真を見ても分かる通り、リビング室の新設内窓も真空ガラス スペーシアも断熱タイプのＬｏｗＥ複層ガラス仕様のため太陽熱を室内側へ取り込んでいるのが見られます。
　つまり、冬季、暖かな陽射しは室内に取り込み、お部屋で暖めた熱は、断熱タイプＬｏｗＥ複層ガラスによって室外に逃げにくくなります。(ただし、夏場も同様のため外窓の外部で日差しを遮る必要あります）